そしてロザリンドは自分がホナミだった、と思い出す。

 がんばってね!ファイトです!
 ……なんて、ずいぶんテンション高めに簡単に
書いてくれたな、私。



 ここ2、3日のオスカーは見るからに精神的に
キテる感じだ。
 ロザリンドが推察した通り、彼も転生者なら。
 メインイベントの仮面祭りでダンカンと会うから緊張しているのだろうか。
 お決まりの穏やかな微笑みを見せることなく、言葉も少ない。


 昨日などは胃の辺りを何度も擦っていた。
 神経性胃炎という言葉がないこの世界でも、あれこれ考えて気遣いして、思い悩むと胃が痛み出す事は知られていた。


 何だか『オスカーって、こんな人だったっけ?』と思う。
 今のロザリンドは記憶がなくなり始めているので、理想の男として条件を並べたオスカーと比べているのではなかった。

 今までの、普段の、義兄のオスカーと印象が違うのだ。