きらきらと光るアクセサリーの数々を見回すが、女性もののプレゼントを探すのなんて初めてのことだから、なにがいいかさっぱりわからない。
店員におすすめを訊こうかと思い立ち、けれどすぐに思いとどまる。
小坂を思うからこそ、やっぱりプレゼントは自分で選ぶべきだろう。
すると、その時。
……これ、いいかもしれない。
俺はふとある商品を見つけて、足を止めていた。
プレートには“バレッタ”と書かれ、髪にそれを挿している女性のイラストも添えられている。
白いパールがあしらわれたそのバレッタは、控えめながらも上品だ。
こういうのは好きだろうか。
似合いそうだ。
胸の中でたしかな手ごたえがあった。
見つけるべきものを見つけた時のような。
このバレッタを挿している小坂の姿がぼんやり思い描かれる。
俺はバレッタを手に取ると、わき目もふらずレジに向かったのだった。


