ずっと、好きなんだよ。

留学に行く前に実家の料理を食べたいという夏音の想いを一心に受け、ご両親はご馳走を用意してくださった。


夏音いってらっしゃい、


玲音くんお誕生日おめでとう。


昼間はなかった横断幕は夏音パパお手製だった。


彩り豊かなサラダにお寿司にピザ、


スポンジから焼いたというホールケーキ...。


見るだけでもお腹いっぱいになりそうなご馳走を夏音は何度もお代わりをしてたらふく平らげた。


一瞬一秒たりとも曇ることはなく、常に楽しそうな夏音を見ていたら、また胸がズキンと痛んだ。


今朝吹っ切ったのになぜなのか分からない。


でも、やはり痛いものは痛い。


眩しさに負けないように


オレも同じくらいの光を届ければ


この痛みは消える。


そう思って何度も口を開こうとしたが、


出来なかった。


むしろ、壊しそうで。


どこかにヒビが入ったら崩れそうで。


...出来ない。


そんな柔な関係じゃないと思っていても


信じていても


出来ない。


オレはとことん意気地無し、だ。