ずっと、好きなんだよ。

「よっ...ゲホッゲホッ」


「大丈夫?」


「あぁ。それより、ごめんな。突然呼び出して...ゲホッゲホッ」


「無理して話さなくていいよ。それより、ここでこうしてても辛いだろうし、中入ろ。私...入っていい?」



オレはゲホッゲホッ咳き込みながら頷いた。



「じゃあ、お邪魔します」



朽木が靴をきちんと揃えて中に入ってくる。


それにしても...緊張する。


この熱っぽさは風邪のせいだけじゃない。


よくよく考えてみると、普段は母さんもアネキもいるが、今は実質男の一人暮らし。


そこにカノジョでもない女を上げてるオレって...


まずいよな?


気遣いの出来るアネキのことだから、きっと夏音には黙っていてくれるとは思うが、普通に考えたら...。


あぁ、やめだ、やめだ。


考えれば考えるほどややこしい。


頭痛までしてきたら大変だ。


これ以上病状を悪化させるわけにはいかない。


それにオレが動揺していたら、なんだかんだで気を遣う朽木もどうしたらいいか分からなくなってしまうだろう。


普通、普通、普通...。


心の中で呪文を唱え続け、なんとか居間までたどり着く。


ドサッと荷物を置く音が聞こえた。