「いやよ！こんなに部屋があるのだからあたしの部屋が１つくらいあっても構わないはずだわ！」

「ここは俺様の家だ！俺様が決める」

「俺様、俺様って。いい加減にして！あたしはあなたの所有物に成り下がった覚えはないわ」



会えば口喧嘩になってしまうあたしたち。
引っ越すなら俺ん家に来い、と言われて喧嘩になったがそれでも今まで離れていた分を取り戻したい、と思ったから一緒に住むことにした、のに。

あたしだけの空間をつくりたいのにだめだと言う。
もちろん、翔太のことはすきだ。
だけどこれとそれとは別問題。

今まで一人で暮らしていたのがいきなり同棲をするのだ。
制限されることもあるだろうし、あわないこともあるかもしれない。
だけどそれを越えていかなければ一緒になんていられないし、結婚なんて遠い夢の話だ。