机に突っ伏して眼を閉じているといつの間にか眠っていて、起きたときにはベッドに翔太は居なかった。
あいかわらず、ほとんど何もない部屋が広がっている。



「あんまり、寝てないよね」



時計を確認しては居ないけれど、5時間も6時間も寝ていたわけではないと思う。
まだ、外は明るかった。

翔太が居ないこの部屋にいつまでも留まるのはなんだか憚られて、立ち上がる。
もう、知り尽くした家。来た道を辿って1階に下りれば、話し声が聞こえる。

翔太とおばさん?



「………にし、……」

「……い、……くな………」

「あっちに………の?」



なんだか入りにくい雰囲気であたしは廊下に立ち止まった。