「うっせえ、ババアいらんこと言うな」

「翔太!全く、真知ちゃんがこんなに元気ないのにほっといてなにしてるの」

「うるせえ、っての」



奥から出て来た翔太。

おばさんに何も言わせないように言葉を重ね、言い募り、それでもなおおばさんは一言二言、強い口調で翔太を攻める。

呆気に取られながらも親子の言い合いを見つめていれば、これ以上無駄だと判断したのか、おばさんの言葉を聞かずにあたしの肩を掴んで無理やり振り向かせた。

翔太と眼が合って来い、と呼ばれる。


翔太はおばさんとの言い合いであの眼に近い鋭さを持っていて、慌てて立ち上がった。


自室へと上がる背中を追う。

無言の翔太の背中から、あたしに何も伝わらない。
あたしも伝えられない。


いつからこうなったのかわからない。

ある日突然ぷつりと切られた。
もう、繋がっていなかった。