「真知ちゃん、久し振りね。元気してた?」

「おばさん、お久しぶりです。この通り元気ですよ、昨夜はあまり挨拶出来ませんで………」

「いいのよ、いいのよ。気にしないでちょうだい。にしても別嬪になったわねぇ、こんな別嬪さんがうちの娘になるなんて、」



家に上がって早々に翔太は消えた。
たぶん、おばさんに何か言われるのがめんどくさいのだわ。
世話焼きたがりだから。

あたしだけ置いて、と一瞬思ったがすぐにその考えを頭から消した。
翔太と離れられるならなんだっていい。

久し振りにあの眼に睨まれて身体が言うことを聞かなかった。
泣きそうになって遠退く意識を必死に繋ぎ留めた。


怖い、もうあの眼を正面から受け止めることなんて出来ないわ。