開閉の邪魔にならない位置まで足を進めてぐるりと全体を見回した。彼女はあたしの邪魔にならないようにひっそりと立ってくれている。



「……翔太」



もしかして、と一瞬浮かんだ答えをいいやと頭を振って否定した。


だって、だって。
翔太が、そんな大きなプロジェクトを立ち上げるだなんて想像できない。
けれど、事実目の前に用意された会場の造りは一般人の知識として埋め込まれてるものを同じで。


ずっとやってきたものってこれだったの?