「翔太、注ごうか?」
「俺も注いでやるよ」
カンと少し音を鳴らして口をつける。
一方、翔太は一気に流し込んでいた。
「本当に仲ええなあ」
早く、ここから逃げ出そう。
またあの話題が出る前に。
膝立ちをして立ち上がろうとしたところに声が掛かって寺町のおじさんに向き直る。
「真知ちゃん、こっちに帰ってくるんかい?」
「そう、ですね………まだ決めてはないのですけど」
「うん、でも翔太くんも待ってるんだし。ああ、翔太くんと一緒に帰って来たんだって?」
「真知を迎えに行くのは俺の役目ですからね」
あたしが何かを言う前に翔太に先を越されて、あたしは微笑むだけに留めておいた。
「これで安泰だな、」
上機嫌で笑うおじさんを余所にあたしはどんどん冷めていく。
「俺も注いでやるよ」
カンと少し音を鳴らして口をつける。
一方、翔太は一気に流し込んでいた。
「本当に仲ええなあ」
早く、ここから逃げ出そう。
またあの話題が出る前に。
膝立ちをして立ち上がろうとしたところに声が掛かって寺町のおじさんに向き直る。
「真知ちゃん、こっちに帰ってくるんかい?」
「そう、ですね………まだ決めてはないのですけど」
「うん、でも翔太くんも待ってるんだし。ああ、翔太くんと一緒に帰って来たんだって?」
「真知を迎えに行くのは俺の役目ですからね」
あたしが何かを言う前に翔太に先を越されて、あたしは微笑むだけに留めておいた。
「これで安泰だな、」
上機嫌で笑うおじさんを余所にあたしはどんどん冷めていく。

