「格好いいわねぇ」



視線を追った先には厳しい顔した翔太が立っていた。

なぜ、と言う思いが強くて言葉がでない。
目が合うとすぐに逸らされ店内のメンズコーナーを回り始めた。


翔太からのアプローチを待っていたあたし。
だけど、こういう展開は予想していなかった。

翔太の歩く先を目で追って、漸く気付く。
メンズ担当のスタッフが明らかに目の色を変えて翔太の方に近付いてる。
あたしはそれを見ていられなくなって目を逸らした。


誰にでも好意をもたれるのが翔太だから仕方がないといえばそうなのかもしれない。

翔太ほど、完璧で、綺麗という言葉が似合う男は居ないだろうし。

改めてあたしはそういう男が彼氏なんだと気付かされた。