前の恋をアンインストールするには、新しい恋をインストールするしかない。そんな事を考えながら、自分本位な答えを口にしていた。
「ちょっと考えさせて?」
「……わかった」
賀正はまるで自己暗示をかけるみたいに頷いて、繋いでいた手をさり気なくほどいた。
「罰ゲームとはいえ、今日は付き合ってくれてありがとな」
いつもの口調に戻った賀正に、少しほっとする。
「罰ゲームのわりに、アタシも楽しかったし、こっちこそありがと」
「俺の言った事で、あんま悩むなよ? お前の答えがノーでも、変わらず友達いてやるから安心しろ。じゃあな」
言い逃げもいいところで、賀正は悪戯な眼差しでアタシに頭ポンポンをすると、振り返る事もなく駆け出して……その場にひとり残されたアタシの心は、罪悪感の波にみるみる侵食されていった。
「ちょっと考えさせて?」
「……わかった」
賀正はまるで自己暗示をかけるみたいに頷いて、繋いでいた手をさり気なくほどいた。
「罰ゲームとはいえ、今日は付き合ってくれてありがとな」
いつもの口調に戻った賀正に、少しほっとする。
「罰ゲームのわりに、アタシも楽しかったし、こっちこそありがと」
「俺の言った事で、あんま悩むなよ? お前の答えがノーでも、変わらず友達いてやるから安心しろ。じゃあな」
言い逃げもいいところで、賀正は悪戯な眼差しでアタシに頭ポンポンをすると、振り返る事もなく駆け出して……その場にひとり残されたアタシの心は、罪悪感の波にみるみる侵食されていった。


