「どこからどこまで?」

「カラオケ行ったところ全部抜けてる」

一番問題あるところが抜けてるんじゃ話にならないんだけど…

「カイがタクシーで帰った後、急にコンちゃんがやばくなって自分で救急車呼んでたのは覚えてる!」

「カラオケで何があったのか、何にも覚えてないんだね?」

「ないない、記憶ないもん
何かあったの?てかなんでカイちゃんとコンちゃん急にやばいことになってんの?」

最後に「(笑)」がついてるのがわかった
なに笑ってんだよ
半分はお前のせいなんだよ
そしてこれは知らなくても仕方ないけど、そのせいでこっちも傷ついてんだよ

「いや、それは2人に聞いて
私からは言えない」


これからどうなるんだろう

1週間前までは、あんなに仲良くしてた4人

次会う時は、どんな空気が流れているのだろう


それでも、4人のこの会がなくなることはないという謎の確信はどこから来ているのか


でも、今回の件で私の心は動いた
そろそろだよって
もう、終わらせるしかないよって



あの事件以来、コンちゃんへの信頼は嘘のように消えた

2年間培ってきた関係

家族にさえ敵わないかもしれない

将来、何年後も絶対に続いていると確信していた友情
おばあちゃんになっても、変わらないでいたいと願った関係
何があっても、切れないと思っていた絆


『女の友情は、男が絡むと簡単に壊れる』


身を持って一度は知った
だけど疑いたかった

まだ、人を信じたかった
純粋な心で、友情も愛情も信じたかった