週1回行われる消化器科と外科の合同カンファレンス。
毎週水曜の朝8時半から、放射線科の読影室でと決まっている。

読影室は、普段は放射線科の先生が院内で撮影されたレントゲン・CT・MRIなどを見て診断する部屋。壁側一面にディスプレーが並び、1度にたくさんの画像が表示出来る。

読影室に着いたのは、午前8時40分。
やはり、私たちは目覚まし時計で起きることが出来ず遅刻してしまった。

ヤバイ、ヤバイ。
白衣に袖を通す時間もなく、読影室に駆け込む。
画像を見やすいように、少し暗めに設定されている読影室の照明。
おかげで先生達の顔は見えないけれど、きっと睨まれているだろう。

「すみません」
ペコペコ頭を下げ、紗花は外科側、私は消化器科側の端に座った。