「明日鷹、話はまたね。近いうちに連絡するから」
食事を終え席を立った明日鷹先生に、美女が満面の笑顔で言う。
「ああ」
明日鷹先生が不機嫌そうに答えた。


「綺麗な人ですね?」
内視鏡室へ向かう途中の明日鷹先生の背中に話しかける。

しかし、

「・・・」
返事は帰って来ない。

しばし無言で、病院内を歩く私達。

「怒ってますか?」
あまりにもいつもと様子が違い、不安になって声をかけた。

「私、何かしましたか?」
「桜子先生には関係ないよ」
でも、いかにも不機嫌そう。

別に詮索するつもりは無いけれど、今日の明日鷹先生はいつもと違いすぎる。
その後も会話はなく、私と明日鷹先生は午後の検査に入ることとなった。