「そうだ!俺の名前教えてなかった!俺、沢野縁!ゆかりって呼んで!高1!」
彼は、大きい。大型犬のようだ。
「僕は、暁。高2」
「じゃあじゃあ!暁さんだね!」
大型犬…。うん、犬だな。こいつ。
「そうか。」
「暁さん、佐野家って知ってます?その家かなり古くて鬼様についての文献あるかもしれないので!行きましょう!」
「…わかった。」


でかいな。佐野家。
フミさーん!と、ゆかりがいう。
「はーあっい!」
二十代後半位の女性が出てくる。
「ゆうくん!おはよう。」
「はい!おはようございます!」
にこにこした顔でゆかりが言う。
「こちらは、暁さんです!」
「どうも宜しくお願いします。」
「あらあら、べっぴんさんねぇ。こちらこそ宜しくね。特にゆうくんの事。」
「えへへ。」
色々まわっているうちにゆかりが顔の広いことを知った。
(陽キャ…こいつは陽キャだな…)
服もチャラいし少し。
女子にモテてるし、一軍系のやつともわちゃわちゃ話してたし。
まあ、情報は集まったな。
この感じで少しずつ進めていこう。
「そういえば、潮野家って何処に行ったんでしょうか?」
ドクンドクンドクン、鼓動が速くなる。
「そ、そうだな」
震えた声で答えた
「そういえば、暁さんの名字って…」
ドクンドクン、教えたら、嫌われてしまうかもしれない。どうしよう、どうしよう。



沈黙が続く。



「関係ないだろ。」



沈黙を破る。

「…ですよね!あはは…」
「また、明日な、」
「はい!」
1度整理しよう。
鬼様は昔子や女を拐っていた。それに困っていた人々は嫁さんをあげるようにした。ということだな。詳しくは、まだわからない。なんと言い伝えられてるかはわかった。まだ来たばかりだ、少しずつでも、進めよう。