ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ

このミサンガは、野球部のマネージャーが、部員全員に作ってくれたものだった。

俺と悠は、莉子から直接渡された。


『優勝できますように』という願いが込められて。


だから、そのミサンガがこのタイミングで切れたということは――。


それってもう、俺たちが優勝するってことだろ?


――切れたミサンガ。

たったそれだけのことなのに。


なんだか、なんとかなる気がしてきたっ。


俺は、悠に笑ってみせる。


 
そして、3球目。


大きく振りかぶって投げた俺のストレートのボールは――。

バッターが力いっぱい振ったバットにかすることもなく、悠のキャッチャーミットの中に収まったのだった。



「ストラーーーーイク!!」


球審の声が、だれもが息を呑んで静まり返ったマウンドにこだまする。