《統合失望》
著 おにぎり

はじめに
これは私が障がい者になり、山あり谷ありの人生を綴ったノンフィクション作品であります。この話を書くにあたり、様々な方に今まで助け、協力を得てもらい、ここまで生きてきたことに敬意を称し、感謝申し上げます。この書を読んだ皆様には、私と同じ疾患を抱える人々の苦悩を理解していただけると幸いです。そして、いまも疾患に苦しんでいる皆様に少しでも勇気を与えられたらと存じます。



【目次】
1 高校3年生。
2 医大生活
3 浪人時代
4 埼玉の黒幕
5 大学生活
6 近所トラブル
7 燃ゆる熊谷
8 2度目の入院
9 埼玉へ
10 自営業
11 Aという女性
12 3度目の入院
13 コロナウイルス
14 コロナで人恋しくなった現代
15 大切な異性との出会い

おわりに






1 高校3年生。
気づいたら。ん?ここはどこだろう。ベッドに横たわっている自分なのか?むせているようだな?一体。。。ぼんやりしていてわけもわからず、氷をなめってむせていた様だ。
ここは、岩手医科大学附属病院(当時、内丸)の中3階病棟の精神科であった。
おにぎりさん?体調どうですか?とか看護師さんに言われていたのかは知らない。
口には管が、体中に機械が。尿路にも管が。一体何が起こっているのか分からず、少しずつ視界が開けてきたようだ。いまいち冴えない。記憶も曖昧。いや、分からない日々が何日続いていたのかもしらない。気づいたらその病棟の一番重症である集中治療室にいたからである。思い出してみよう。何故今私はここにいる?
そういえば、高校では受験シーズンと音楽部の演奏会と重なって大変な時期であった。
音楽部に私は精を出していた。勉強では赤点多く取り、それでもトンペイとか高望みの間抜けな考えをもっていた。音楽部でストレスがあった。具体的には思い出せない。だが、爆発して皆の前で怒ったのは覚えている。その後、あまり思い出せないが、幻覚や幻聴があったようだ。そこにいる奴を殺せ。銃をもった人が私を狙っている。などである。
朝起きて、普通に学校行こうといつも通りトイレで用を足そうとした時であった。いきなり倒れた。心配した祖父が助けにきたが、もう身体は硬直していたのか?わからない。直ぐに母が病院へ連れて行ったようだが、あまり覚えてない。