車に乗って学校に着くと、これまた私学の豪華な外装。
広くて迷子になるのは確定だ。
「茉愛ちゃんの靴箱はこっち」
そう案内してくれて、
「職員室行こうか」
と職員室に連れられる。
すれ違う女子達に、
「わぁ、小野寺先輩だぁ」
と憧れの目線を向けられている。
「じゃ、俺はここで。またね」
「ありがとうございました」
軽く会釈して、見送った。
担任に連れられ、教室に行く。
怖い。
「新学期から、転校生が入ってきます。桐谷さん、自己紹介して」
私は黒板に、桐谷茉愛と書いて、
「桐谷茉愛です。よろしくお願いします」
と、無難of無難な挨拶をした。
ひそひそと声が聞こえる。
「ねえねえ、朝秀永先輩と歩いてた子だよね?」
「どういう関係なんだろう?」
ただの家政婦、付き人。
言ってやりたかった。
「桐谷さん、席はあそこね」
「はい」



