キッチンに向かうと、メイドさん達やシェフの方は不在。
勝手に使っていいのだろうか。
秀永さん、お腹空かせて待ってるんだから、さっさと作らなきゃ。
私の得意料理…。
料理はそこそこできる方だ。
母の帰りが遅い日は自分で作っていたから。
冷蔵庫、冷凍庫を開けて、メニューを考える。
…うん、簡単なサラダと、デミグラスオムライスと、コーンスープにしよう。
1時間後、料理を終えて、広いダイニングへ、ご飯をトレイに載せて持って行った。
お風呂上がりの秀永さんがいた。
「…お口に合うか分かりませんが」
「え、期待以上のお料理だ!」
「あまり期待しないでください」
照れて目を伏せた。
「いただきます!」
オムライスを1口頬張った。
「おいひー」
そう言って食べ進めてくれた。
「私も、お風呂入ってきますね」
「え」
「…え?」
秀永さんは寂しそうな目をした。
「食べ終わるまで話そうよ。1人でだだっ広いダイニングいるの寂しいよ」
「いつもは、メイドさんや執事の方々が一緒に食べてるんですか?」
「今までずっと、家のご飯は基本的に1人だったよ。だけど、茉愛ちゃんっていう存在ができて、甘えたくなった」



