穏やかに接しよう、穏やかに....。


そもそも理彩が他の男と関係を持つわけない。俺に冷めても冷めたなりに別れをきっぱり切り出してくるはず。


そんな二人の男と付き合うような曖昧なことなんてしない。絶対に。


少しでも疑ってしまった自分がバカでしかない。


トイレから戻ってきたらさっきの雰囲気はもうなくそう、明るい雰囲気にしよう、そう思ってたけど理彩が言い放つ。


「蓮ー、そういえば香水つけてきたんだ。どうかな?」


香水....。香水なんて全くつけなかった理彩が?


不信感がまた甦ってくる。


「....香水?」


「うん、香水」


俺は正直言うと香水は好きじゃない。