「へー。小林ちゃんの彼氏さんね、すごくイケメンなんだって」


本当に勘弁してくれよ。


理彩自身と話したいのに誰かの話ばかりする。


誰かの世間話聞くために理彩と会ってるわけじゃねぇんだよ。


どうすればいいんだよ....理彩。


「理彩」


思わず低い声で呼んでしまった。そうすると理彩は目を大きく見開いて席を立ち上がった。


「トイレっ....トイレ行ってくる」


「行ってらっしゃい」


理彩の小さくなっていく背中を見送りながら俺はぬるくなったジュースを口に含んだ。