「じゃ、それぞれ班ごとに別荘行ってねー」
湊の言葉に動き出す面子たち。
……班行動とか小学生の遠足かよ、とかは思わないでくれ。
こうでもしないとふざけた奴らが怪我をするんだ……。
各々着替え、準備が出来たやつから海に向かっていく。
今は、真凜と琴音を幹部全員で待っているところだ。
「遅いなぁ」
「そうだな」
「あ、ナンパされてる」
「は?」
湊の視線の先には琴音と真凜。
それも男に腕を掴まれている。
「いや、琴音のこと知らないんかな?」
「真凜のこともな」
世界No.1副総長である琴音にナンパするなんて、自殺志望者か何かか?
「どーせ琴音が副総長ってこと知らないんでしょ」
湊お前、顔には出さないが随分とイライラしてる様子だな。隠しきれてないぞ。