「アズ!ちょっど話あんだ」

訛りの強い声で話しかけてきたのは幼馴染のカク。

「明日キホぢゃんの誕生日だべ?そんでさ、親友のアズにしかこんなこど言えねぇんだ!!」

「なによぉ?はっぎり言え!」

ためらった様子でカクは私に耳打ちしてきた。

「俺…キホぢゃんが好ぎなんだ。んだがら明日、告白しようて思ってんだ」

はっきりと言われた。何となくわかってた。カクが私を好きじゃないことくらい。

「アズ、いづもキホぢゃんと帰っでるだろ?帰り海に連れで来で欲しいんだ。俺、先に行っでるがら」

海で告白だなんて、ロマンチックなやつ。嫌だって言ったら、こいつは告白諦めるのかな。

「あだしと組まねぇと告白でぎねぇなんてヘタレな奴だなぁ。いいよ。任せとぎ」

明るい顔になってありがどうと言う馬鹿が好きだ。
でも決して表にはださないよ。
大好きな二人の仲を壊すなんてできない。

私が抑えれば……いい話…



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