2019年4月私は高校に入学した。
私の家から高校は自転車かバスで通う距離だ。
でも自転車は嫌い。つかれるから。
私は高校の3年間をバスで通うことにした。
この選択が『最初』のきっかけだった。

行ってきます!入学の次の日からバス通学だ。
初めての登校で気分も良くバス停に並んだ。
バスに乗り込むそこには初めましてのひとばかりで私なんて誰も気にしていないのに、少し緊張したのを覚えている。
そこから毎日バスに乗るようになって段々と毎日同じバスに乗ってる人の顔だけ覚えるようになった。
私の座る席は後ろから2番目で最初のバス停だから必ず座れる。ほとんどの人の顔が見える。でもバスの中ではほとんど寝ていた。だって降りるバス停が最後だから。それでもずっと乗っていると人の顔を覚えるものなのだ。
だけど、雨の日は人が多い。自転車で登校する人もバスに乗るからだ。まさに満員バスに一瞬で姿を変える。知らない人ばかり。でも私はいつもの席に座る。この日が出会いだったのかもしれない。