3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない

 午後は主に予約分の診療や診療科によっては手術の予定が多く入っている。だから午前に比べたら忙しくないのに、今日はどの診療科も予約患者が多くて会計も途切れることがなかったから疲労困憊だ。

 シフトによって受診患者の会計窓口業務、入退院窓口業務と分かれている。どちらも大変だけれど、その日の患者数によっては会計窓口業務のほうがつらいかもしれない。
 最終処理を終えて事務所に戻り、残りの雑務をこなしていると人もまばらになってきた。

「野々花、そろそろ終わる?」

 声をかけてきたのは帰り自宅を終えた奈津希だった。

「うん。でもあと少しかかるから先に帰っていいよ」

 たしか今夜は毎週楽しみにしているドラマが放送する日だったよね。

「そう? じゃあ悪いけど先に上がるね。お疲れ様」

「お疲れ様」

 手をひらひらさせてドアへ向かう奈津希を見送りながらパソコンに目を向け、私も早く帰ろうと残りの作業に取りかかった時。

「の、野々花ー!」

 今さっき帰ったはずの奈津希が、大きな声を上げて戻ってきた。

「もう仕事は終わり!」

「え? なに急に」