3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない

 祖母は病院が経営するサービス付き高齢者住宅への入居が決まった。その施設が病院の敷地内にあり、病院と連携している点に惹かれた。
 なによりマンションからも近いからいつでも会いに来ることができる。

「盲点だったな、うちの施設は」

「はい」

 理人さん私も、お義父さんとお義母さんと疎遠になっていたから、選択肢にも入らなかった。

「おばあ様、来月にも入居予定だって?」

「はい、部屋の内装も気に入ったようで、早くあそこで暮らしたいそうです」

「そっか、よかったな」

 まだ実家がなくなってしまうのは悲しくもあるけれど、でも祖母の願いを叶えてあげたい。それが祖母にできる孝行だと思うから。

「そろそろ寝ようか」

「そうですね、おやすみなさい」

「おやすみ、野々花」

 最近は毎日が幸せすぎて、時々夜寝て目を覚ましたら夢だったというオチが待っていないかと不安になる時がある。
 でも今はたしかに現実で、もっと幸せになるために元気になったらやりたいことがたくさんある。早くそれが叶う日が来ますようにと願いながら眠りに就いた。