3年後離婚するはずが、敏腕ドクターの切愛には抗えない

 だめだ、早く食べてここを出よう。そう思った時、私の両隣の椅子が引かれた。

「お疲れ、野々花」

「遅くなって悪かったな」

 そう言って両隣に座ったのは、奈津希と鈴木君だった。

「奈津希、鈴木君……」

 ふたりとも食堂で昼食を買う前に私を見つけて駆けつけてきてくれたようだ。

「二岡はなにが食べたい? 特別に今日は俺が奢ってやるよ」

「本当? ラッキー。じゃあ野々花と同じきつねうどんでお願いします」

「了解」

 鈴木君は奈津希と自分の分の昼食を買いに行った。すると奈津希はそっと私の肩に触れた。

「ごめんね、今日に限って一緒に休憩に入れなくて」

 やっぱり奈津希も聞いたんだ、理人さんと渡部さんの噂を。

「廊下で鈴木君とばったり会って、お互いを見て顔面蒼白だったよ。私も鈴木君も野々花と一緒にいてくれていると思ったからさ。つらい思いさせちゃって本当にごめんね」

 奈津希の優しさが心に染みて、目頭が熱くなる。

「それと今夜は鈴木君と久しぶりに三人で飲みに行くよ。こんなところじゃ思いっきり愚痴れないでしょ? 個室で思いっきり吐き出せるところ予約しておくから」

 奈津希はさっそくスマホを手に取り、店を探しだした。