あっという間にお昼になって看護師の人が迎えに来た


「さなちゃん、じゃあ行こっか、じゃあ車いすに乗ろうね」


いやいや、歩けるから!と思ったけど素直に聞いて床に足をつけて立とうとした時、


フラッとして看護師の人に支えられた


クラっとしたのと足に力が入らなかった


それに少し殴られたとこが痛んだ


え、私歩けないじゃん


まぁ1週間ご飯まともに食べてなかったらそうなるか


看護師さんに支えてもらいながら車いすに乗り、一般病棟まで連れて行ってもらった




病室に入ると個室だった


そして啓太先生だけではなくてお父さんとさっき車いすをここまで押してくれた人とは違う別の看護師がいた


「おつかれさん、少し疲れたか?」


「こんだけの距離で疲れるわけないじゃん!それに車いすだったし」


少しむくれた顔でお父さんにそういった


でもほんとはうそ


車いすだったのに疲れてる


けどなぜが強がってしまった


「ごめんごめん笑、とりあえずベッドに移動しよっか」


そう言われ、補助なしで立ち上がってベッドに行こうとした



が、やっぱりフラッとして足の力が抜け前に倒れそうになった


「危ない!」


とっさにお父さんと啓太先生に支えられて倒れなくて済んだ


「ご、ごめん、ちょっとフラッってしちゃって」


これはもう言い逃れができないって思ってホントのことを言った


「大丈夫か?とりあえずベッドに寝かすな」


「うん」


「けいたよろしく」


「はい」


返事をしたのと同時に体が宙に浮いた


啓太先生に持ち上げられている


「よし、この体勢しんどくない?」


ベッドの頭の位置をあげてベッドにもたれれるようにしてくれた


「うん、大丈夫」


「良かった、ちょっと無理させちゃったね、目確認させてね」


そういってすぐに下まぶたをめくられた


「あらー、真っ白だ、栄養剤入れよっか」


啓太先生は看護師に栄養剤を持ってきてもらうように指示をした


それと同時にPHSが鳴ってお父さんが


「急患だ、最後までおれなくてごめんな、けいたあとよろしく」


といって私の病室を出た