薬で落ち着き、眠り始めた沙奈をベットに横にした


「怖かったなー、もう大丈夫だぞ」


眠っていて声は聞こえてないがどうしても声を掛けずにはいられなかった


「あれ?熱出てる」


暴れたせいなのかは分からないが沙奈の体は熱を帯びていた


熱を測ると38.5だった


「一応解熱剤入れとくか」


点滴で解熱剤を入れたあと、俺は沙奈の病室を後にした


小児科の医局に行くと、啓太が手に持っている紙に釘付けになっていた


「あ、ゆうと先生!これみてください」


啓太は俺に気づくとこっちに近づいてきて、手に持っている紙を見せてきた


「これは、、、」


沙奈の採血結果だ


「ヘモグロビンが基準値よりも大幅に少ないです、それに前の退院時より体重が6kgも減ってます」


「そうか、まずいな、貧血の症状出てきてるかもな」


「明日さなちゃんと話して、もしご飯食べれそうになかったら、鼻にチューブ入れてそこから栄養剤入れようと思ってるんですけど」



「うん、仕方ないけどそうするしかないな、俺も同行するけど、けいた頼んだよ」



「分かりました、あと体のあざのこといつ聞きましょう」


「今は聞かない方がいいな、多分またパニック起こすから。とりあえずもう少し様子みて落ち着いてきたら聞いてみよう」



「わかりました、ありがとうございます」


「聴診するときも気をつけろよ!」


「はい!」