目が覚めると自分の部屋ではないことにすぐ気がついた


あたりを見渡すと薄暗く、誰もいない不安から徐々に呼吸が荒くなっていく


また過呼吸だ


早く治まれと必死に呼吸するのとは裏腹にどんどん苦しくなっていく


警報アラームがなり、すぐに医者と看護師が来た


「さなちゃん苦しいね〜スーハーだよ」


「スーハァハァハーハァハァ」


「うん、上手にできてるよ〜」


数分後にやっと呼吸が安定した


そしてやっとお医者さんと目が合った


それは私の主治医の啓太先生だった


「やっと落ち着いたね、ちょっと胸の音聞かせてね」


服の下に聴診器を入れられた途端


またあの時のことを思い出してしまって、


啓太先生の手を振り払っていた


「やだっハァハァごめんハァハァなさい」


また過呼吸を起こし涙まで出た


何もかもが怖くなり気付くと点滴を外し点滴台を倒したり枕を投げたりして暴れていた


「さなちゃん大丈夫だよ、ごめんね〜急に触ってびっくりしちゃったね。山本さん、渡辺先生呼んできて!あと精神安定剤持ってきてもらえる?」


「はい、分かりました」











数分後、お父さんが来た


「さな暴れちゃった?」


「すみません、聴診しようとして服の下に手を入れた時に…」


「大丈夫、それより落ち着かせよう。
さな〜、もう大丈夫だぞ〜、ゆっくり息しようね」


「ハァハァお父さんハァハァハァもういやだハァハァ」


「大丈夫大丈夫、お父さんいるからね」


「精神安定剤持ってきました」


看護師の人も来た


「ありがと、俺さな固定するから啓太打って」


「分かりました。
さなちゃんちょっとチクってするけど我慢だよ〜」


徐々に落ち着き始め、私はそこで意識が切れた