あの怖がりようただ事ではないと気づいた


俺たちがいない間に何かあったんだな


それに当分見ないだけですごく痩せているように見える


ご飯をまともに食べれてないってことも見て取れた


「れんとくん、さな病院に連れていくからちょっと手伝ってくれない」


「あ、はい、分かりました」


俺はさなが眠っているのを確認して聴診をした


やっぱり喘鳴聞こえる、あと熱上がったな


さなの主治医である啓太にすぐに治療してもらえるように連絡を入れた


「よしれんとくん、さな車に連れていくからついてきて」


後部座席にさなを横にしたあと、れんとくんにひざまくらをしてもらった


車を出発して急いで病院へ向かった


救急外来に連れていくと啓太と大飛もいた


「れんとくんはここにいてね」


そう伝えてさなを連れて治療室に入った


「おつかれさまです、さなちゃんの容態は?」


「多分精神的にやられてる。高熱、喘鳴あり、あとさっきさな持ち上げたときすごく軽かった。体重がこの一週間で大幅に減ってる」


「分かりました。まず解熱剤と発作止め、採血、あと栄養剤の点滴打ちましょう。やまと先生補助お願いします」


「おっけー」


「さなちゃんちょっとチクッとするね〜胸の音聞くから服まくるね〜」


服をめくってびっくりした


白い肌に黒く変色しているあざが3箇所もあったから


「ゆうと先生、これは?」


「俺も分からない、でもさっき聴診するとき急に怖がられて過呼吸起こした」


「まじですか、これ殴られた痕ですよね?一体誰に?」


「なにをされたのかは後で本人に聞こう、とりあえずCTとって異常ないか確認するか」


やまとの指示でCTを撮る


CT結果は異常なく打撲と診断された


「一応治療は済んだので点滴とモニター繋いだままICUに移動させましょう。目が覚めたら連絡お願いします」


啓太がそう指示をして沙奈をICUへ運んだ