さなが眠ったのを確認し、俺らは静かに病室を出た


廊下を歩き、さなのことを考えた


殴られたこと、体を触られたこと、写真を取られたこと


絶対に許されないことだ


腹がたち、同時に気づいてやれなかった悔しさが込み上げてきた


「さなの件、明日学校と警察に連絡するから」


「分かりました、お願いします、上田ってやつ許せないですね」


「あぁ、たぶん、さなに仮病って言ったやつだろう」


このことはけいたにも伝えているから知っている


「え、逆恨みってやつですか?」


「多分な、とりあえず俺が話つけるからさなよろしくな」


「はい、分かりました」