点滴も聴診も終わり、あとは殴られたとこを見せるだけ


でも最後になって怖くなった


「やっぱ、やめる」


「え?どした?」


けいた先生はびっくりしている


「怖くなっちゃった?」


「うん」


「そっかー、でもさ、ここまで頑張れたんだから、最後まで頑張ろうよ、さなちゃんならできる!」


「さなちゃん、私がしっかり手繋いでてあげるからがんばろう、怖かったら目瞑ってもいいからね」


コクン


「よし、えらいな」


そう言い、笑顔で頭をなでてくれた


「じゃあちょっと見せてね」


服を胸の上辺りまで上げられた


「あらら、3回も殴られたの?」


コクン


「そっか痛かったね、ちょっと触ってもいいかな?」


痛いのやだなと思いながらもいやだとは言えなくて


コクンと頷いた


「ありがと、じゃあちょっと押させてね、ここ痛いかな?」


お腹の辺りを押された


「ちょっと…」


「こっちはどうかな?」


「痛い…」


「お腹より胸の辺りの方が痛い?」


コクン


「そっかそっか、わかった。よし終わり!よく頑張りました!」


いっちゃんが服を下ろしてくれて、


けいた先生は頭をなでてくれた


「さな、頑張ったな!」


お父さんも褒めてくれた


「よし、もう先生たちなにもしないからね!疲れたでしょ?そばにいてあげるから眠っても大丈夫だよ?おやすみ」


「うん、ありがと、おやすみ」


全てを話せたおかげでスッキリしたのか、すぐに眠りにつくことができた