「あー……家を追い出されてきたの? 君に手出しすることもないから、好きにして」そう言ってレイは研究室に閉じこもり、アデレイドは使用人もいない屋敷に取り残される。しかし屋敷は彼女を歓迎するように、扉が一人でに開いたり、勝手に明かりがついたりする。魔術とは異なる不可思議な現象を前に、ポジティブなアデレイドは「よくわからないけれど歓迎されているのね」と判断。出てこないレイを気にかけつつ、屋敷で暮らし始める。家事をしながら話し相手がいないので、彼女は自然と不可思議現象と「開けてくれてありがとう」「火をつけて」など対話するようになっていた。すると次第に、不思議な小動物が時々見えるようになってきた。