新一がコナンとして生活し始めて、暫く経ったある日……。

コナンはいつものように、毛利探偵事務所で学校へ行く前の朝食を食べていた…。

せかせかと、忙しい朝の支度をする蘭…お茶を啜りながら、新聞を読む小五郎……。

たまに出る、冗談じみた会話をしながら笑い合う三人の中で……本当の家族の様な感じを持ちながら、日々の生活を送っていた。

まさか……。

この平穏な日常が壊れることも知らないで………。





今日この日の穏やかな笑い声が…いつの日か……悲しみに暮れることを……蘭や小五郎、そしてコナン自信も今は知らない………。

ただ、どんな時でも笑顔が消えるはずがないと思っていたこの時程、辛い物はなかった………。




ただ………どんな事が起きようと、支えてくれる人がいることが一番なのだと……後々、分かる事になるだろう………。

コナンは、この日も日々の生活を送りながら………奴らの事も気にして、いつか…工藤新一の姿に戻れるその日まで…歩き続けている。




「いってきまーす」

明るく片手を挙げながら、蘭に向かって挨拶をするコナンの笑顔をみる蘭も、自然と笑顔になっていた。

そして、今日も…元太、光彦、歩美、灰原と一緒に………共に小学校へ向かって歩き出す…。

この時の笑顔を大切に、大切に…生きてるということへの思いを胸に秘めて……。