「あの人、ミスばっかりつっつく小姑みたいなお局じゃない」
(わぁ、小姑とかお局とか、今時の若い子でも使うのね)
妙に唯花は感心してしまう。
透が唯花ばかり話しかけるのを愛奈にやっかまれていることには気付いていたが、こうして陰口まで叩かれているとは。
(別にじゃましているわけじゃないんだけどな)
「折原さんって他部署にはあまり姿現さないけれど、経理にだけにはよく顔を出すからチャンスなのに。いつも佐山さんに持っていかれる」
いまいましそうに愛奈が言う。
なんだそれは、折原くんは珍獣かレアモンスターかと唯花が心の中でツッコミを入れていると、取り巻き女子社員が追従する。
「佐山さんいい気になってるんじゃない? 確かに年数は長くて何でも知ってるけど、見た目地味だしバカ真面目で堅物なんでしょ?」
それは認める。確かに自分は彼女たちに比べれば華がない。160cm、細身の身体に、薄味の顔つき、社会人として問題ない程度の最低限のメイク。染めたことの無い肩先までの黒髪は仕事の邪魔になるので後ろで一本に結び、服装も派手さより清潔感を優先して選んでいる。
(これでも、昔に比べればよくなった方だと思うんだけどね……)
(わぁ、小姑とかお局とか、今時の若い子でも使うのね)
妙に唯花は感心してしまう。
透が唯花ばかり話しかけるのを愛奈にやっかまれていることには気付いていたが、こうして陰口まで叩かれているとは。
(別にじゃましているわけじゃないんだけどな)
「折原さんって他部署にはあまり姿現さないけれど、経理にだけにはよく顔を出すからチャンスなのに。いつも佐山さんに持っていかれる」
いまいましそうに愛奈が言う。
なんだそれは、折原くんは珍獣かレアモンスターかと唯花が心の中でツッコミを入れていると、取り巻き女子社員が追従する。
「佐山さんいい気になってるんじゃない? 確かに年数は長くて何でも知ってるけど、見た目地味だしバカ真面目で堅物なんでしょ?」
それは認める。確かに自分は彼女たちに比べれば華がない。160cm、細身の身体に、薄味の顔つき、社会人として問題ない程度の最低限のメイク。染めたことの無い肩先までの黒髪は仕事の邪魔になるので後ろで一本に結び、服装も派手さより清潔感を優先して選んでいる。
(これでも、昔に比べればよくなった方だと思うんだけどね……)



