「たまたまだよ。屋上から田宮さんが連れて行かれるの見えたし」
「え、じゃあ私が危ないと思って助けに……」
「ジュース買うついで」
「ですよね」
そう相槌を打ってみたけど、私は気づいてるからね。
高瀬くんをずっと見てるんだもん。
自分のジュースを買ってないことくらい気づいてる。
「でも、さっきのは引いた」
「え?」
「どんだけ俺は監視されてんの?」
「す、すみません……」
そうだよね。
行動のすべてを私は見ようとしてる。
気持ち悪いよね。
目を細めて私を見てくる高瀬くんに、気まずくなって目を泳がす。
「でもそれは、高瀬くんのことが本当に好きだからで……」
「知ってる」
「ですよね」
告白はしてるし、振られてるし、それでも追いかけてるし。
嫌というほど高瀬くんも私の気持ちは知ってるに決まってる。
「選択肢は2つ」
「へ?」
私の前でピース、いや、2という数字を指で示す。
突然のことに、思わず間抜けな声が出ていまいキョトンとした顔で高瀬くんを見つめる。



