なんだろうこの落ち着いた感じ。
最近、同じような感覚を味わった気がする。
ほんとについ最近で、いつも身近にふとしたときに感じることが出来る落ち着き。
「あ…先輩だ…」
どこか覚えがあると思っていたら、そうだった、壱矢の雰囲気に似ている。
壱矢が手を繋いで、抱き締めて、そばにいてくれるときはいつもこんな穏やかで落ち着いた雰囲気に包まれていた。
まるで壱矢が今もそうしてくれているようで、もしここにいてくれたら─────
そう思って苦笑したとき、後ろで物音がして、
「俺もい?」
振り向いた先には壱矢がいた。
どういうわけかちっとも驚いていない自分がいて、立ち上がるでもなくただ顔だけ壱矢を向いていた。
Tシャツに夏のスウェットを着た壱矢が私の隣に寝転んだ。
二人の脚はお互い反対方向に伸ばされて、頭だけ隣り合っている状態。
「どうしたんですか?こんな時間に」
「お前こそなにやってんの?」
「ただ寝てただけです。月がすごいなぁって」
「ほんとだな。明るい」
お互い月だけを眺めて、お互いの顔なんて見ないまま淡々と会話する。
「先輩はどうしてここへ?」
「水飲みに。そしたらお前がここ入るの見えたから」
「なるほど」
壱矢がそばにいるだけで、さっきまで落ち着いていた心臓がとくんとくんと高鳴り始める。
最近、同じような感覚を味わった気がする。
ほんとについ最近で、いつも身近にふとしたときに感じることが出来る落ち着き。
「あ…先輩だ…」
どこか覚えがあると思っていたら、そうだった、壱矢の雰囲気に似ている。
壱矢が手を繋いで、抱き締めて、そばにいてくれるときはいつもこんな穏やかで落ち着いた雰囲気に包まれていた。
まるで壱矢が今もそうしてくれているようで、もしここにいてくれたら─────
そう思って苦笑したとき、後ろで物音がして、
「俺もい?」
振り向いた先には壱矢がいた。
どういうわけかちっとも驚いていない自分がいて、立ち上がるでもなくただ顔だけ壱矢を向いていた。
Tシャツに夏のスウェットを着た壱矢が私の隣に寝転んだ。
二人の脚はお互い反対方向に伸ばされて、頭だけ隣り合っている状態。
「どうしたんですか?こんな時間に」
「お前こそなにやってんの?」
「ただ寝てただけです。月がすごいなぁって」
「ほんとだな。明るい」
お互い月だけを眺めて、お互いの顔なんて見ないまま淡々と会話する。
「先輩はどうしてここへ?」
「水飲みに。そしたらお前がここ入るの見えたから」
「なるほど」
壱矢がそばにいるだけで、さっきまで落ち着いていた心臓がとくんとくんと高鳴り始める。