泣きたいのは私の方だ。
「愛羅のとかえっこしよ??ね?いいでしょ?お願い、いっちゃぁん」
私の浴衣の袖をゆさゆさ揺らし、最後に抱きついて「かえっこしてぇ」と猫なで声を出す。
冗談じゃない。
そんなふりふりでブリブリなもの、着られるわけがない。
愛羅の着ている浴衣は流行りを取り入れた今時ふうで、真っ白な生地に薄いピンクの大きなドットが書いてある。
しかも襟元にはレース仕様でお姫様チックだ。
袖は肘のところが取り外し可能で、ガーターベルトのようなものが着いている。
帯はふわふわで綿菓子みたいだ。
私には似合わないことがすぐに分かる。
これを昨日、自分が気に入って買ってもらったというのに、もう目移りしたなんて信じられない。
しかも人の物に…。
でも目をつけられたらもう、おしまい。
いつもこうやってねだられたら折れるしかなくて、私は自分の意思など無いもののように愛羅に譲ってきた。
何の抵抗もせず、言われるままに。
だけど、今回ばかりは私にだって権利がる。
いつもあったのに、無いものにして来たとしても今回は当てはまらない。
「ごめんね、愛羅ちゃん。私これほんとに気に入ってるから、これを着たいの。これしかないの」
この浴衣は私が母から譲ってもらったもので、ずっと私が着るつもりでいる。
願わくば自分に娘が出来たら譲りたいとも思うし、息子ならお嫁さんに着てもらってもいいななんて。
本人達が着る着ないは別として。
かんざしと一緒に受け継がれればなと。
だから絶対譲りたくはない。
「愛羅のとかえっこしよ??ね?いいでしょ?お願い、いっちゃぁん」
私の浴衣の袖をゆさゆさ揺らし、最後に抱きついて「かえっこしてぇ」と猫なで声を出す。
冗談じゃない。
そんなふりふりでブリブリなもの、着られるわけがない。
愛羅の着ている浴衣は流行りを取り入れた今時ふうで、真っ白な生地に薄いピンクの大きなドットが書いてある。
しかも襟元にはレース仕様でお姫様チックだ。
袖は肘のところが取り外し可能で、ガーターベルトのようなものが着いている。
帯はふわふわで綿菓子みたいだ。
私には似合わないことがすぐに分かる。
これを昨日、自分が気に入って買ってもらったというのに、もう目移りしたなんて信じられない。
しかも人の物に…。
でも目をつけられたらもう、おしまい。
いつもこうやってねだられたら折れるしかなくて、私は自分の意思など無いもののように愛羅に譲ってきた。
何の抵抗もせず、言われるままに。
だけど、今回ばかりは私にだって権利がる。
いつもあったのに、無いものにして来たとしても今回は当てはまらない。
「ごめんね、愛羅ちゃん。私これほんとに気に入ってるから、これを着たいの。これしかないの」
この浴衣は私が母から譲ってもらったもので、ずっと私が着るつもりでいる。
願わくば自分に娘が出来たら譲りたいとも思うし、息子ならお嫁さんに着てもらってもいいななんて。
本人達が着る着ないは別として。
かんざしと一緒に受け継がれればなと。
だから絶対譲りたくはない。

