「…………あ」

目の前にはずっと心を寄せている彼がいた。
そこにはいつもどうり、友達と話していて変わらない。

私、佐野紫音（さのしお）中学1年生だ。

小学生の時に彼に恋をして以来ずっとアプローチすることもないまま
私の恋は平行線が続いていた。

でも、クラスはもう違うしアプローチもなにもない。


あーあ
こんな無意味な恋意味ないのにな…

これまでに何回も諦めようとしてきたけど無理だった。
諦めるのが遅すぎた。
長い間彼を好きでいるのが間違いだったんだ。

最近そんなことを思うことが増え
私はついに本気で諦めることを決意したのだ。


でもそんなうまくいくわけない。

彼がいるとつい目に追ってしまうし
ついじっと見てしまう。

これじゃあストーカーじゃん！！！！！！！

でも最近は、
極力みかけたら他の方をみたりしてだんだん彼への感心が薄れていた。

それについて、私は
喜びと、なぜか寂しさがあった。

そんな気持ちを私は無視して、
彼への感心を押し込めていった。