「なぁ。昨日も一昨日もだけど、何でいつもイキナリ消えるわけ？」

素朴な疑問を投げ掛ける。

「え？私が？」

「そうだよ。まるで夢か幻かと思うじゃん」

「いつも、突然居なくなるのはウツのほうじゃない？」

その言葉には疑問を感じる。

「俺が消えた？それはないだろ」

「だって、一昨日は私がお手洗いに行ってる間に居なくなるし、昨日なんて、それこそちょっと目を反らした瞬間に居なくなったゃったから、私だって夢か幻なのかと思った」

何だか奇妙ではあるが、今現在、すぐ目の前にエイラは居るのだから、あまり余計なことは考えないことにした。

「そうだ。俺、昨日エイラに問いかけたんだけど、聞こえてなかったか？」

「なんて？」

「俺、本当はもう一度、生きてみたいのかな？って」

「私はそう思ってるよ。そりゃあ、あんまり無責任なことは言えないけどね。一体どうしたらウツの心を救えるか、これでも私なりにずっと考えてる」