執着男子の一途で甘すぎる溺愛は、 止められません!

「千結、どうしたこの傷は?赤くなってるな」
そういい、俺は千結の赤くなっている頬をそっと触る。
千結は少しだけ緊張しているのか、目をキョロキョロとさせている。
「えっとあのこれは…朝……」
少しの間、沈黙が流れたがすぐに千結はパッと笑った。
「派手に転んでしまいまして…!えへへ…」
俺はその答えにやはり変わらないなと思った。
そしてふっと笑った。
殴られたと言えば退学にさせてやったのに。
本当、優しい子だな…千結。
「…お前らしいな」
そう言うと千結は首を傾げ、考える素振りをした。
なんだか勘違いしてそうだがまあいいか。
「それよりもどうしてここに?かなり大きな声を出していたみたいだな」
俺はとりあえず知らないふりを装って聞いてみた。
「転校生の子が朝少しトラブルになって停学処分になってしまったんです。それには理由があるから誤解を解きにきたんですが…もう決めたことだからって」
そう千結はシュンっとなってそう言った。