耳の近くで思いっきり怒鳴られてしまい、耳がキーンとなった。
……酷いっ。
「そんなことなんでもっと前に言わないんだよ!バカ千結っ!!」
そう言って私の頭をガシガシっと掻き回した。
酷い酷いっ!!
「バカバカって言い過ぎだよ、バカあおちゃん!」
私はなんとかあおちゃんの支配から逃れた。
脱出成功!
そして私は急いで走って自分家に逃げ込んだ。
ドアを思いっきりバタンって閉めた。
あおちゃんのバーカ!!
ただ…。
「困ってる人の力になりたかっただけだもん」
私はグッと唇を噛んだ。
涙を堪えるために。

次の日の朝ーー。
私はアラームで目が覚めた。
いつの間にか寝ちゃってたんだな…。
「部活、行かなきゃ…」
今日の朝練は陸上部だったかな?
放課後はテニス部が前半でバスケ部が後半だったよね?
ハードなスケジュールだな。
でもまあ夏の大会だけでいいって言ってたし。
それまで頑張るだけだよね。
私は朝食を食べ終えると荷物を持って学校へと走った。