その後も適当に世間話をしていたのだけど。
 寒くなってきたし、日が暮れてきたので。
「では、そろそろ…」と、帰ることにした。

 思いのほか、太陽様との会話は面白かった。
「先生」
 あまり背丈の変わらない太陽様が目の前に立つ。
「改めて、本当にこの前は看病ありがとうございました。本当に助かりました。故郷に戻って気が緩んだのか、熱出すなんて…今の命があるのは先生のお陰です」
「そんな、大袈裟ですよ。それに、看病したのはシナモンですから」
 ぶんぶんと手を振る。
「先生、俺、先生に惚れました」
「・・・ん?」
 薄暮れのひんやりとした空気の中。
 太陽様の言葉の意味がわからない。
「先生が旦那さんのことを引きずっているのはわかります。でも、俺は諦めません。先生を好きになりました!」