元カレの溺愛が止まらない




不意打ちでそういうこと言うのやめてほしいわ!


恥ずかしくて、どうしたらいいのかわからなくなるじゃない。


けれど、嬉しいって素直に思ってしまうの。






「ヤベ」


「え?」


「変な気起こる前に帰るわ」



変な気⋯?



「⋯⋯⋯」


「⋯⋯⋯」



変な気って、つまりそういうこと?


言葉の意味を理解した途端、カアァっと頬に熱がこもった。



って言っても、何回もキスしてきているから、なんとなくわかっていたのだけれど。




「おまえ、男の前でそんな顔すんなよ」


「そんな顔って、どんな顔?」




そんなに酷い顔してたかしら?





「───オトコ誘うようなオンナの顔」


「なっ⋯!」



そんな顔してないわよ!!




「気いつけろよ」




頭にポンと手を置いて、ケラケラ笑うその顔は、屈託のないものだった。


優絆に頭を撫でられると、なんだかとっても安心する。