シングルマザーのため一人でわたしを養うママは、朝早くから夜遅くまで働いている。



正直、ママが疲労で倒れてしまわないか心配。



それなのに、高校生のわたしにはできることが限られている。




「ママ大丈夫?」って聞いても、返ってくる答えはいつも同じで、


『秋妃がいてくれるから全然平気!いつも心配してくれてありがとうね』


にっこり笑って、そう言うばかり。







だからできる限り、家事はわたしがやっている。



疲れて帰ってくるママには、少しでもいいからたくさん休んでほしい。





「秋妃、寂しくない?」



夏葉の心配そうな声が聞こえた。




「うふふ、ありがとう夏葉。寂しくないわよ」




ママがお休みの日は、ふたりでショッピング行ったり、料理を作ったりととても楽しいもの。


多忙な中でわたしとの時間もちゃんと作ってくれるママは本当にすごいと思うし、なによりも感謝の気持ちでいっぱいなの。



だから、寂しいなんて思わない。


それに、いまとなっては慣れっ子だもの。



たしかに最初の頃はとても寂しくて、孤独を感じていた。