無視してツーっと撫でるように鎖骨を行ったり来たりしていると、その手をパシッと掴まれた。
「寝込み襲う趣味あったのかよ」
「え、ちがっ────きゃっ」
その言葉にハッと我に返った瞬間、
掴まれた手がすごいチカラでグッと引かれたかと思えば、次の瞬間視界が反転した。
さっきまで寝ぼけていたのに、一瞬で覚醒したようで。
気づいたらさっきまで優絆が寝ていたソファに、わたしが押し倒されている状態に。
わたしの上には、天井をバックにわたしを見下ろす優絆が。
あ、これはマズイかもしれない。
優絆の熱のこもった瞳を見て悟った。
「ちょ、やめて⋯!」
抑え付けられている手首を、なんとかして解こうとするけれど、チカラが強くてびくともしない。
