カップラーメンを見ていたはずの優絆は、いつの間にかわたしの顔を覗き込むようにして見ていた。




「ちょ、近い⋯」


「フッ、照れてんの?」



ニヤッと笑ってさらに顔を近づけてくる。


優絆の中のドSのスイッチが入ったのかしら。






「て、照れてなんか⋯!」


「ならいいだろ。もっと近づいたって」




グイッとさらに近づいてきて、吐息がふれそうになるくらい距離が縮まった───って。



「こんなスーパーのど真ん中でなにするのよ!!」



バシッと優絆の肩を叩いて、慌てて離れた。



「イテテ⋯相変わらずチカラつえーな、この暴力女」



ぼ、暴力女ですって?!

聞き捨てならないわ!




「見境なく盛ってくるからでしょ!」


「チューされるとでも思ったのかよ」


「⋯⋯⋯」


「⋯図星か」




顔を赤く染めるわたしを見て楽しそうにケラケラ笑う。