「それなら、夏葉の連絡先教えましょうか?」
「でも勝手に教えたら、草柳怒るんじゃ⋯」
「岩波くんが連絡先教えてほしいって言ってたよって夏葉に伝えるから大丈夫よ」
連絡するかどうかは夏葉次第だもの。
わたしはあくまでキッカケをつくるだけよ。
「じゃ、じゃあ⋯よろしく」
「わかったわ。 それじゃあ、わたしに連絡先おしえてくれる?」
「いいよ!」
〝新しく友達追加されました〟という文章とともに、岩波和紗が友達に加わった。
「あ」
「え?」
「このこと優絆には⋯」
言いにくそうに口を閉じてしまった。
「黙ってるから大丈夫よ。口外しないから安心して」
「ありがとう秋妃ちゃん! 助かるよ」
ホッと安堵した表情を浮かべた岩波くんに、ふわっと微笑みを見せた。
